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パリ発 五感の穴

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家を燃やされないように

お久しぶりです。
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ブログから離れるのも近づくのも自分次第。書きたいことは山ほどありますが、プライオリティが下がるのは、「自分の時間」を持っているからか、もしくは持っていないからか。いずれにせよ、一人の子供の存在は、喜び沢山。制約はといえば、子沢山の先人たちに比べれれば、冗談なほど本当はたっぷり時間があるんでしょう。

極寒のヨーロッパはフランス、パリ。この地にも寒波はやってきました。週末はフォンテンブロー泊だったのですが、銀世界、ではないにしろ、一面に拡がる草原の寒々しい・けれど美しい冬の光景と言ったら!こういうときには、赤ワインに、じっくり煮込んだお肉料理なんていいですね。もしくはラクレット。というのは幻想で、現実には、なぜか夕飯はタコスです。コリアンダーを沢山刻んで頂きました。

さて、大変珍しいのですが、我が家の坊が腹を下しており(お食事中の方ごめんなさい)、小児科に行ってきました。以前は区がやっている病院・保健所のようなところで定期健診を受けるだけだったのですが、ワクチン予防接種などが少なくなるにつれ、かかりつけのお医者さんがいた方がよいと判断し、ホームドクターにここ数ヶ月はお世話になっています。二人の小児科医がクリニークを開いており、お二人ともとてもやさしいです。今日はおじいちゃんドクターの日でした。おじいちゃんドクターは、前の男の子が終わると、なぜか手にハサミを持っていて、次に髪の毛切る方ー?と待合室に叫びました。おちゃめなムッシューです。いつもは、ベトナム系の奥様ドクターが担当なので、おじいちゃんドクターは初めてです。その診察は、とてもユーモラスで新しい視座を与えてくれるものでした。まず、お腹の具合は、今流行っている胃腸炎とのこと。さほど心配する風でもありません。熱もありませんし、と。フランスは、熱があるかどうかがポイントのことが多い気がします。鼻風邪でも、熱ないなら保育園も全く気にしません。

そして、彼はおいくつ?とドクターが聞き、18ヶ月目ですと答える私。そう、だったら、P○Gの回し者にどうしてもなりたい場合以外は、そろそろおむつ、取り始めたらいいんではないですか、と。午前中は保育園に行っているのですが、と言うと。ああそれだったら、保育園もおむつ代が浮くから喜んでお手伝いいただけますよね?と尋ねてみたらいかが、と。一時間しない日、二時間しない日、と少しずつ慣らせていくんですよ、あとはまあ親御さんの根気と、子供の性格と、保育園のサポートによりますけど、って。あと、おむつする場合も、ビニールが入っているものでなくて、コットンのもの、あれフランスじゃああまり売ってないですけどね、やっぱりおすすめです、と。

その次に、坊はいつも仲良しのクマちゃんを持っていて、眠くなったり、甘えたくなったりすると、そのクマちゃんをぎゅっとするのですが、クマちゃんだったり、おしゃぶりはそのままさせていていいのでしょうか、と。坊は川の字というのを殆どせずに寝るので、クマちゃんはコンパニオンなわけです。

そうですねー、僕がそう、まだ半人前だった研修医の頃、こんな話を聞きました。家父長的なお父さんが、10歳の息子に、息子よ、君はもういい年だ、そろそろキリンの人形は捨てなさい、赤ちゃんじゃないんだから、と。そうしたら、息子はおとなしくキリンちゃんを捨てたのですが、その代わりに、家に火をつけたんだそうです。わたくしびっくり。冷静な顔のドクター、ま、アネクドート(逸話)ですけど、って。だってね、奥さんだってきっとそういう親友がいたはず。そしてその気持ちを私たち大人は忘れてしまっただけ。ある日目覚めたら、親友がさよなら言わずに遠い旅に出たら、それは落ち込むでしょう。それに。親友に代わる、人間のお友達、ガールフレンド、パートナーと出会ったら、クマちゃんはそのときその大役を勤め上げたことになるでしょう。それまではま、自然体でいいんじゃないですか。

坊よ、家を燃やすくらいなら、いつでもクマちゃんに頬ずりすればいい。おしゃぶりを片言のフランス語で探すがよい。そして、おふくろー、もういいよ、と自覚が出るまで、沢山抱いてあげましょう。
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by Haruka_Miki | 2012-02-06 00:00 |
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