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パリ発 五感の穴

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痛みを受け止める

働き先の先輩に赤ちゃんが産まれた。頼りがいがある彼は、もうお父さんなのだ。陣痛が始まってからつきっきりで奥様の側にいたようだ。産まれるまで丸二日ほとんど寝ていない状態だったらしい。

ほろり。お誕生おめでとう、小さい命。奥さんのがんばりは半端じゃない。お母さんてすごい。強い。そして、側で励ましただんな様もとびきりだ。やっぱりすごい。生を授かるということは、ひとりじゃできないのだ。産みの苦しみほど苦しいものはない、のかもしれない。産まれる苦しみは記憶がないから分からないけれど、一人じゃ産まれられないということは、産んでくれるお母さんには大変なリスクと重圧と痛みが伴う。

最近の世界では、この「痛み」ってのがどうも緩和される傾向にある。「無痛分娩」なるものも発明されて、ある意味願ったり叶ったりなのかもしれない。お産でたくさんのお母さんたちが昔、そして地域によっては世界でいまも命を落としうることを考えると、とてもとても恵まれた世界だ。

でも、

私がもしお産の道を通ることがあったら、私はできるだけ自然分娩したい。身体がとても弱くて、お母さんが命を落とすことになる、そんな場合でないかぎり、できるだけ痛みを伴いたい。痛みがない世界は、望ましいけれど、痛みがあるのが普通の状態なら、それを体験したい。たぶん、未知の領域だから。その苦しみが分からぬひよっこだから、そんなことが言えてしまうのかもしれないけれど。

その瞬間だけを考えれば、激痛でも、きっとその後の喜びや感動があれば、その痛みも、全部緩和される、と信じたい。そうやって将来の悦びを考えながら今の痛みに耐えることで、いまの痛みを減らす、「減痛分娩」をしたいな。そんなときは。
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by Haruka_Miki | 2006-07-06 00:00 | 五感
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