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パリ発 五感の穴

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理屈じゃないもの①

理屈じゃないことに、理屈をこねます。ご了承を。

理屈じゃないけどついつい理屈をこねてしまうこと。例えば、文化や、血や、宗教や、階級や、その他の属性に属しているとそれぞれがなんだかうっすら認識していること。パスポートにそう書いてあるから、とかそういうことだけでなく、色々な属性があること。

理屈じゃないけどついつい理屈をこねてしまうこと。様々な属性があるというころは、それだけ自分の属性以外のものも存在しうるということ。自分以外の属性は「他者」となり、ある種の緊迫、競争、差別等が生まれること。

ええと、これは私がとても疎い「サッカー」なるものを見て思ったことなのですが。つい最近、「サッカーは9人でするスポーツ」と知った手前、サッカーのにわかファンにもなりえていないことを告白しつつなのですが。まあ、そんなサッカーを全く分かれていない私だから、このスポーツ、そしてその祭典を違う角度から見ざるを得ないと、言い訳のような言い草なのですが。

サッカーを見ていてとても印象的なのは、サッカーというスポーツの吸引力。政治家がいくら駆け引きをしようとも、経済的な格差の中でああだこうだと各国が話し合いをしようとも、そしてその二者が仮に「サッカー」という競技になんらかの影響を与えようとも、「サッカー」は「サッカー」なのだ。熱狂の的であり、歓喜や愁いの理由であり、それを愛する心はどうやら世界の多くの人に共通するみたい。

ボール一つさえあればできるから世界で一番プレイ人口が多いスポーツだ。貧しい人にも、能力さえあれば、輝かしい道が開ける、正真正銘の「実力主義」(理論的にはね)の世界だ。それは、世界の人を「熱狂」で一つにする。世界ってのはよく分からないけれど、「国」ってのも一つにする。いつもは様々な属性で分けられ、「他者」になる人も、例えば一国のマイノリティも、スターになれる。君の足とケタ外れの運動能力と人を惹きつけるパフォーマンスがあれば、君は誰でもない、「君」として世界中に愛され、信頼される。

ああ、

社会学をいくら勉強しても、それだけだと理屈がわかっただけなのね。
宗教の対立がうんぬん、移民らマイノリティの差別がどうこうって。

経済学をいくら勉強しても、それだけだと理屈がわかっただけなのね。
労働者がうんぬん。貧富の差がどうこうって。

いくら偉い人(経済界でも政治界でもなんでも)になっても、ハードパワーだけじゃ何にも解決しないのね。

理屈がわかっても、本当の問題は何にも解決しないのね。それよりも、サッカーみたいに皆の土台が一緒で、皆の気持ちが一緒になって、属性などは関係なしの、そういうのは強いのさ。

ソフトパワーは強い。
強いから、時に怖い。
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by Haruka_Miki | 2006-07-13 00:00 |
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