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パリ発 五感の穴

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ニュース②悩ましき工業デザイン

KDDIの携帯電話がニューヨーク近代美術館MOMAに収蔵されるのだそうです。無印の壁掛けCDプレイヤーでも有名な深澤直人さんデザインのINFOBARなど四点だそう。MOMAには、お皿でできたランプシェードだとか様々な工業製品が配置されたセクションがあり、おそらくそこに収蔵されるのかしら。

工業デザインという仕事はとても面白いなと思います。なんていうか、自己矛盾を帯びてませぬ?工業てのは、前提として大量生産があり、よって無機質なイメージを漂わせる。それは、手作りだとかぬくもりだとかとは相反する。加えて、個性的の反対を行くように見えて、上の収蔵に見られるように、近代の工業製品は個性をむき出しにし、場合によっては、「デザイン」は「芸術」としても受け入れられ、それ自体が「美術」館の収蔵物になる有り様なのです。

てことはつまり、「デザイン」は「芸術」に密接で、「芸術」もあわよくば「デザイン」に成りかねないってこと?ル・コルビュジェ、フランクロイド、イームズ、バウハウスのブロイヤー。彼らは私のような素人もが知る名だたる建築家であり、芸術家であり、表現者であろうけど、その作品は、ある意味で「大量生産・消費」されていて、その意味では、「産業デザイン」とあまり変わらない場合もあります。だからこそ、私のようなものが少しがんばれば、憧れのフランクロイドのランプTALISINも手に入るわけで。

工業製品の素敵な色合いが増すほど、生活の潤いとか豊かさを感じるのですが、なんとなく、あまのじゃくの私は、それを手に入れたい気持ちを押し殺しておきたいのです。産業デザインが幅を利かせて、「芸術」を侵食するのが怖い臆病者だからです。
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by Haruka_Miki | 2007-01-15 00:00 | 五感
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