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パリ発 五感の穴

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鈍行列車の旅①湯

温泉に浸りに強羅に行った。

津々浦々名湯は多し、けれど片道四時間では癒されるに行くのか、疲れに行くのか分からないということで、箱根である。箱根という場所は、小田急線に縁深い私にとっては、心理的にも実に近い場所である。何があるというわけでもないが、何をするわけでもない私のような者にとっては都合が良い。

この場にはどうも美術館が多い。じゃあ一つくらいは美術館に入ろうということになったのだが、どうも美術を鑑賞する気が満ちないというか、気が張らない。こういう時は、テーマパーク的な場所がよろしいということになり、星の王子さまミュージアムに立ち寄る。なぜ箱根で星の王子さまなのかというもっともな疑問はひとまず置いておくと、楽しめる。余談だが、星の王子さまの話は、昔から大好きで、旅行の地で一度は本屋を巡るのは、様々な言語のLe petit princeを買い求めるためだ。そのことを知っている家族や友人は、ありがたいことにお土産にこの品を調達してきてくれる。

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そして鈍行(ときどき雲助運転手の登山バス)の旅の本題、温泉に向かう。湯を楽しみ、料理を味わい、いつもにも増して熟睡をする、の繰り返しなので、究極のぐうたらということになる。女将がいる格式高いお宿というよりは、どちらかと言えばいやにならない按配で商業的な工夫も施されている宿だったので、岩盤浴を初めて体験したり、貸切風呂につかったり、天ぷらを好みで揚げてもらったり、様々なぐうたらに対応してくれてありがたい。

浴衣を選べるというので、嬉々としながら夕飯時に着用してみたものの、どうも姿勢が正しくなりすぎて、お腹いっぱいに食べるというのも具合が悪く、美しい所作と食欲を同時並行で満たすことは容易ではない。だが、所作がなんだという完全に気の抜けた状況において、後者が優勢なのは間違いない。

帰りも鈍行電車で京に上る。急行電車とは名ばかりで、箱根周辺では各駅に停車するからだ。かなりの時間を要するが、急ぐ旅でもないし、小学生から年の召した婦人まで出入りが多いので、それはそれで楽しい。気分だけは、関口知宏である。
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by Haruka_Miki | 2007-05-18 00:00 |
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