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パリ発 五感の穴

fivesense.exblog.jp

2006年 07月 05日 ( 1 )

WQ?

フランスのニュース番組で、高校の卒業試験(バカロレア)の最優秀者の紹介があった。20点満点中19.57点。学生の両親は、特にがむしゃらというわけではないけれど、勉強が好きだから本人も嬉しいと思うわ、と悠長なコメント。学生の出身地、フランス西北部の街の教育者も大喜びらしい。

さて、試験といえば、上記のような統一試験があって、そう、それ以外に頭脳指数を測るテストも随分と一世を風靡した気がする。統一試験や受験試験突破系のいわゆる偏差値主義っていうのがあり、それに加えてIQの試験なんてのも昔はあった。今でも鮮明に覚えているのは、小学1年生のときに受けたIQ試験だ。数字を覚えたり、絵を覚えたり、暗算を早くやったり、そんな内容だ。普通の授業よりも、ある意味で「頭を使わない」ので、好きだった。私のような物ぐさにはいい暇つぶしだったから。

当時の公立の小学校では定期的に当たり前のようにこういう試験が行われていた。さて、先生がとりははからない限り、両親はもちろん本人もその結果を知ることはない。日本全国の小学一年生のIQという極めて個人的な情報が、間違いなく測られ、本人たちが知らない間に集計されてたのでしょ。今もあるのだろうか、あのIQテストは。噂では、あれはやはり今日においてはまずいとかで、昔のようにあからさまに中央集権的にIQデータを集めることはしなくなったらしいのだけれど。

思い出すのは、サリンジャー作「フラニーとゾーイ」だ。天才と呼ばれたその兄弟の奇妙なかつ悲しい存在を。そして、「九つの物語」からその続編の「Perfect day for banana fish」を思い出す。人間て、先天的なものも確実に大切なんだけど、重要なのは「生き様」だ。どう産まれたかだけでなくて、どうありたいか、どうあろうとするか、その姿勢なのかな。

フランスで最高点をとった彼女が、先天的な天才か、こうありたいと努力した結果か。そんなことは分からないけれど、高校の試験の点数だけじゃなくて、もしくはIQ=Intelligence Quotientでなくて、社会に金太郎飴みたいに押し出されたそのときの、その「意志」、WQ=Will Quotientが肝かなあと思ったのでした。
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by Haruka_Miki | 2006-07-05 00:00 | 五感