ブログトップ

パリ発 五感の穴

fivesense.exblog.jp

<   2009年 01月 ( 9 )   > この月の画像一覧

和食はじめ

先日、東京の上司の仕事仲間かつ友人で、小生にとっては大学の大先輩にあたるムッシュに日本食を御馳走になりました。上司に感謝、ここでもこうしてお世話してくれる人がいます。氏は東京にも仕事で住んでおられた日本通なので、それでは学校が近いところに美味しい蕎麦屋さんがあるから一度昼を食べに行きましょうとなったのでした。

f0079502_6163576.jpg
東京でもそうですけれど、やはり異国に住まう際に一番ありがたいのは、こういうご縁の数々です。友人の紹介、上司の紹介、同僚の紹介、それに加えて自ら知り合えた方々との出会い全てが、ここでの生活を作ってくれているのですから。

昼に食したお蕎麦は、東京で食べるそれと同じようで、この街にある、少し怪しげなライトアップがされた日本食料理屋というのとは一線を画しているのでした。こちらに来てからというもの、お米を炊くこともめっきり減ってしまい、それはよくもさびしくもあるわけですが、まず食材が手に入りにくい、入ってもコストが高いか品物の選択肢が少ないというところで、郷に入っては従え、とスーパーで手に入る食材でまかなっています。この地は、有難いことにご飯が美味しく、特段日本食のCravingがあるわけではないのです。なので、今まではまぁ、和食を食べたい時には、お米を炊いて、魚でも煮ればよろしと思っていましたし、わざわざ食べに行くことはないのです。

そんな中で、せいろ蕎麦。天ぷらもさくさく。美味しかったです。だからダメなのに。だって、こういうのを食べると里心ついちゃうんだから。というわけで、自宅ではいつものように、お米をたまに炊く以外は、現地食を。

なんていいつつ、いざぶらり帰国を前にすると、久保田萬寿や八海山を呑みたいなぁと夢は膨らんでしまい、いかんいかん。フランスではフランスの、日本では日本の美味しいを満喫したいと思います。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-26 00:00 | 経済的営み

エプロンとネクタイ

まだ観ていない方も沢山おられると思うので深い言及を避けますが、Revolutionary roadを観ました。サム・メンデス監督の色濃い作品です。アメリカの郊外に対するノスタルジーも掻き立てられて、印象に残る映画でした。

f0079502_19322369.jpg
日常の生活を飛び出ようとする主人公が以下のようなことを言っていて、どこか既視感があったのでそちらだけ紹介しておこうと思います。
So you want to be out of life?
I don't want to be out, I want to be in.
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-25 00:00 | 芸術

最近の都市関係の本

いくつかのレポート課題が終わり、試験のために読むという作業が殆ど必要でなくなったので、先週末から少しずつ読みたかったものを読み始めています。やはり読むスピードで言えば日本語の書物には適わず、また日本語の新書や文庫であれば、メトロの10分の間でも十分読み進められるので、家では大きめの本を、メトロでは新書や文庫をと分けたいなぁと思っているところです。最も、手元にある日本語の新書や文庫の数は限られているので、少しずつ入手したいと思います。

f0079502_1838991.jpg
(Hôtel de Villeディレクター室です)

ここ数日で、隈研吾さんの新・都市論TOKYOを読みました。なかなか興味深く隈さんのお人柄と育ちが偲ばれました。がちがち理論というよりは、ジャーナリストの清水由美さんが(基本東京の都市作りに批判的)畳みかけるのを、まーね、とかいや、いいんじゃないですか、という軽い言い方で交わされるのでした。

私は、ここ最近、このグローバル化した混沌とした世界であるからこそ、都市の意味合いをとても重要に思っていて、その関係で都市計画に強い関心を抱いています。その背景には、都市というものが一国と非常に似た機能を備えていること(マックス・ヴェーバー,1921)の面白みがあると考えるからかもしれません。元々、様々な芸術形態の中で建築、日常の(美術館などの囲まれているわけではない)空間の利用に、強い興味があることも起因するかと思います。また、学部で社会学を専攻していたことも影響しているんだと思われます。都市が、ただの美の観点からではなく、様々なInstitution、Playersによって影響され、それが必ずしも「お上」の計画通りにいかず(そもそもそういうものがあるのかは議論されるところですが)、土地の歴史を、人々の記憶を作っていくというのは何とも言えぬダイナミズムを感じるのです。

折角パリにいるので、この都市について色々と知りたいなと思い、ラ・デファンスを含むHauts-de-Seine地域の本を数冊読み進めています。フランスといえば中央集権のイメージが強かったのですが、この考え方が、この地を考える上で、実に短絡的な見方だということが少しずつ分かってきました。1983年の地方分権法以降だけでなく、それ以前にも地方の政治家達の力関係というのがとても重要だったようですし、また、地方政治内でも、Région, Départments, Communesと異なるレベルのプレイヤーが絡み合っています。Communes内でも、各市毎に政治的基盤は右派から共産系までだいぶ異なります。また、国と地方の関わり方がともすれば日本より密な場合もあるかもしれません。シラク氏もそうですし、市長から大統領という流れもそう珍しくはありません。ラ・デファンスは国家のお膝元EPADという公益企業がその整備に当たった珍しい地域なわけですが、そこは国家・地方政治だけでなく、多くの企業が本社を置くことからくる豊富な資金、またSARIグループなど強靭なデベロッパーの存在もあるようです。

海外に出てみて、いろいろ見てみたら、実は都市という自分が育った環境に強い関心を抱いていてという青い鳥状態で、そういう発見も留学の醍醐味かなと思うところです。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-18 00:00 | エチュード

本日の問い

今日はフランス語の試験がありました。試験があって、いい点とれるかどうかとかはこの期に及んでまぁつまらぬことで、どちらかと言えば全て長い目での明日の糧に、という意味合いを持っている(はず)なところが、社会人と異なるところです、というのは当たり前ですかね。少し面白い質問だったので、載せておこうかと思います。

f0079502_23535834.jpg
次のうち一つを選択し、その引用について建設的に意見を述べなさい。

引用1:La télévision n'exige du spectateur qu'un seul acte de courage, mais il est surhumain, c'est de l'éteindre. (テレビが視聴者の勇気を奮い立たせる場面といったら、超人間的であるのだけれど、テレビを消させるということでしかない―すみません、下手な訳で。)- Pascal Bruckner

引用2:Le patriotisme, c'est aimer son pays. Le nationalisme, c'est détester celui des autres. (愛国主義は自国を愛することであり、ナショナリズムは他国を毛嫌いすることである。)- Charles de Gaulles

どうでしょう。私はパスカルブリュクネールの「無垢の誘惑」に共感するところがあるのですが、議論するのは。愛国主義とナショナリズムを選択しました。仏語の道はまだまだ邁進するのみです。

さて、今、ラジオでAlmad Jamalを聴いているのですが、氏の音楽はジャケットもSoulfulでというか、音以上にファンクなところがまたよい感じです。前曲はTommy Flanaganでした。以前、ジャズ研に入って、ウッドベースを習った時期がありました。自分の背丈よりもウッドベースが大きくて滑稽で楽しいなあと思いました。あいにく才能がなさそうなので止めてしまいましたが、ジャズの音色はやっぱり居心地がいいです。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-14 00:00 | エチュード

日曜夜の美術館

昨年から今年にかけて、パリではピカソ関係の展示が三つだかあって、ピカソづいています。一つには、マレにあるピカソ美術館が改修で三年ほどお休みというのがあるようなのですが。というわけで、昨年度もやはり日曜日の晩に行ってみたものの、長蛇の列で断念。致し方なく観たEmil Nolde展もそれはそれで興味深かったのですが、やっぱり。と、グランパレのピカソ展へ。多くはバルセロナのピカソ美術館のコレクション、それ以外も色々と集められていて、充実していました。
f0079502_17122720.jpg
(2004年秋。マレの美術館が開いていた頃)

ピカソ展で思うところを三つ記したいと思います。

①夜は22時まで
これは、結構珍しいと思うのですが、グランパレのピカソ展は木曜日を除いて22時までやっているとかで、すごいなと。パリでもNYでも東京でもロンドンでも、通常18時前後には閉館するものなので。夜開館するということは、つまりそれだけ集客できる企画ということなのでしょうが、結局美術館もハイアートとはいえサービス産業なわけですよね。人々のニーズに合ってなんぼ。その辺が結構、美術館という器はこう守られてしまっているというか、なかなか夜開けようとはならない気がします。東京でも森美術館のような商業施設化した美術館は夜遅くまでやっているかと思いますが。費用対効果を考えた時に毎日は無理にしろ、もっと社会人も楽しめるような時間帯を積極的に導入する美術館があってもいいのかなと思ったりします。結局アートは、お金も時間もある人々の暇つぶし、というような方法ではない、もっと社会で働く人々の憩いの場になるようなものにはなりえんのでしょうか。つまるところは、美術館て誰による誰のためのもの?という根本的な視点を考えさせられました。

②時間予約という方法
ピカソ展だとかそれ以外にも今週末まで開催中のポロック展など、時間予約ができるシステムがあります。案外人気でとれない場合もあるのですが、これですと並ばずに済むわけですし便利です。美術館に行って、人様の頭しか見えないというのはかなり困った事態ですし、逆に効率化が行きすぎて時間予約しかできないとなると、その時点で鑑賞者が選ばれてしまって、どうも間口が狭い雰囲気にもなるかもしれません。いかがでしょうか。

③協賛企業の力
今回の展示は、全面的にLVMHのバックアップがあったようですが、メセナの重要性を考えるこの頃です。企業にとっては第一ミッションではありえないわけで、その都度の財政状況によっても変わってくるのがメセナへのコミットメントだと思うのです。そこが危うい反面、視点を変えれば、まる儲けのメセナというのも存在し得ないといえば嘘かと。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-12 00:00 | 芸術

勝手にしやがれ

高校三年生の春に、ショートにしたことを、ショートの彼女が有名な映画のシナプスを見ていて思い出しました。(いえ、沢田研二ではありません。て分かる方います?)いえ、ジーン・セバーグと張るなんて大それたことは言えるわけがありません。

f0079502_551447.jpg
(タイトル:寄り添うゴミ)

新しい美容院に行って、重めのボブにして下さいと言ったら、何故かベリーショートになって、とりあえずその場は気に行ったふりをして帰ってきたのですが、家に帰って大泣き。北国だから首は寒いし、全く初めてのショートだったので、触覚を無くしたかのような感覚に陥り、恥ずかしくて恥ずかくて、とりあえずコンタクトレンズを止めて切った直後はずっと眼鏡をかけていました。その時初めてノルウェーの森のミドリの気持ちの件が分かった気がしました。

しかも、卒業パーティを目前に控えて、どうすればいいのかと途方に暮れたのですが。実はその美容師さんは、かなりの技術のお方で、そのショートときたら、少し髪が伸び始めた緑の季節には、ボブになり、天然パーマ特有の生え際の癖も生え心地?がよさそうで、また違った厚みを持って、その頃には彼女の髪型がとても好きになっていました。

今思えば、あの美容師さんはショートの天才だったのかもしれません。なんだかあの時のショートが今になってはとても上手だったので、そこからは髪を大胆に切れず仕舞いです。

私は髪の毛が細くて沢山あって天然パーマなので、その点色々と制約があるのですが。こちらに来て、腕のいい美容師さんに出会いました。彼女なら癖を生かした髪型をお任せできそうです。次にお会いする時ショート、とはいかないかもしれませんけど、気持ちでは準備OKです。

それまではアレンジでカバーするとしましょう。髪の毛が細くて多くて天然パーマの人はアレンジがしやすいのですもの。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-09 00:00 |

年初め

f0079502_2432218.jpg
今日はルームメートと一緒にGallete de Roisを食しました。エピファ二―というクリスマス後のお祝いで、私があれが食べたいと騒いでいたため、それじゃあ、となったようです。通常は、おうちにいる一番小さい子が目隠しをして、切り分けたガレットを家族に分け、さてその中にフェーブという陶器の人形が入っていたら大当たり、というものです。中にはアーモンドクリームが入っていて美味しいです。私はパイというものに小さい頃から目がないのです(そもそもパイ生地がなぜあんなにサクサクになってしまうのか、もうそれは夢のようだと思っていました。お家で作るのは..結構大変そうなのでその点でも点数上げているのかもしれません。)

我が家では母親が酵母パン作りが好きなようなので、今度パイを習ったことがあるか聞いてみます。ちなみに、Gallete de Roisは母がずっと食べたい食べたいと言っていてとうとう食べず仕舞いだったので、母にも食べさせてあげたいです。蛇足ですが、母はメールをくれるとき、いつも自分の署名を「牧場」と書きます。理由は簡単なのですが、そういうのはチャーミングなので、そのセンスはぜひとも今後も磨いて頂きたいものです。

そして。今日はそうです、セール初日です。フランス人もボンマルシェだなんやかんやと8時から並んでいました。私はそれを横目に学校に行きましたが、いや物欲には勝てません。授業後ちらりと物色に行ってしまいました。結果は。働いていれば、と物欲が沸くのはこういう時でしょう。パンチが効いたモスグリーンのエナメルの靴(ヒール部分はなんとも言えないオレンジ)だとか、とてもシックなピンヒール、素敵な素敵なピンクのワンピースなど、必須アイテムとはいかずとも、お洒落心を最大限にくすぐるもので店は溢れていました。セールの時こそ冒険すべきと思うのですが、いかがでしょうか。あいにく小生には冒険の旅に出る資金がありませんで。そして、そもそもそれを着てどこに行くのかという疑問を抱くと、その時点で買うという選択はなくなります。皆様は必死に色々購入していました。奥様方はTod'sだChanelだフェラガモだ、靴以外でもPAULE CAにジル・サンダーと素敵ブランドまで、皆さん目の色を変えて買い物をしていました。日本のコムデギャルソンもジュンヤワタナベも健闘してました。

f0079502_2435117.jpg
というわけで私は、財布とこそこそ相談をし、なんとか決裁がおりたので、コサージュ付きのブルーグレーのシルクのタンクトップと、黒と赤の腕輪(って言うんですっけ?)を購入し、あとは何も見なかったことにして店を後にしました。ファッションはいつか流行りが終わるもの、と自身に催眠をかけて、日本に帰った時の着物資金を貯めたいと思います。たぶん..。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-07 00:00 | 経済的営み

ここのところのこころのところ

奇跡的にSDカードが読み込まれ、カメラの中の写真を三カ月ぶりにコンピュータに入れられてすっきりです。
f0079502_045845.jpg


ここのところ、特段これといったことでもないのですが、何というか人様がくださる優しさというのが様々な形で私の頬をかすめて、人様が抱える哀しみにもまた同様に突然の形で遭遇したりして、人というのがなんてセンチな生き物なのかと思うんです。仲がいい大切な貴方や貴女にそのことを気づかされたり、赤の他人様の言動にそのことを思ったりしとります。いや、ほんと特に何が変わったか分からないのですけれど、なんとなく三か月前とは異なる意識が無意識に育っている気がしてならんのです。多分気のせいですね。

うちの母は健康関係の知識に長けていて、その健康関連勉強サークルのお仲間達は奇特な方々らしいんですが、彼女たちは、身体の声を聞いてあげようとかそういうのがとても上手で、世界の見え方も違うらしく、なんでも、すごいスピードで飛んでいる鳥が、「ぱたぱたぱた」ってスローモーションで見えたりするらしいのですよ。いや、酔ってませんし、変なものを飲んでいるわけではないです。うちの母は、「ぱたぱたぱたなんて見えないねぇ」って苦笑いしてましたけど。ただただ、その世界の在り様や感受性というのが、すこし昇華されているということなのかなと。

これも環境が変わったからなのでしょうか。こうあるべき、こうあるべし、というべき・べし論がすとんと抜け落ちてきてしまったいえばいいのか。それは一部には自身の生活圏が変わって面の皮が前にも増して厚くなったということもあるでしょうし、あとは世界情勢にしろ、現状維持というのがしたくてもできない混沌の中に身を置き、しかし私にとってはそれも超現実的だからなのでしょう。まぁそんなことを言っているのは、今特段苦労もせずのうのうとしたいことをして生活していられる身だからですね。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-05 00:00 |

新年

あけましておめでとうございます。

f0079502_19184456.jpg
(ベルギーはブルージュのおうちのドア)

2008年は、今までずっと考えてきたことを、行動に移した年でした。自ら一つのドアを出て、次のドアを開く時、ドアを開けるまでには、外の空気は寒いんじゃないかしらと躊躇したり、今の室温を享受していたいという気持ちも往々にしてありました。しかしドアをえいっと開けて、次のドアを開いたら、たくさんの素敵な出会いがあり、結局私は、その温もりをもって叱咤激励を受け、その温かさと刺激の中で活かされているのだと再認識した年でありました。

昨晩夕飯を食べながら、ルームメートと自分のドアを開けっ放しにしておくという話をしました。自分が何をするのか、ドアを出るか否かという決断を通り過ぎた今、今年は今の立ち位置を確認し目的意識を持ちつつ、いつでもこの新しきエスパスを出入り可能な柔軟性を持って新年を過ごして参りたいと思います。

今年も宜しくお願いいたします。
[PR]
by Haruka_Miki | 2009-01-01 00:00 |