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パリ発 五感の穴

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晴れ晴れ晴れ

10日連続?の暖かい春うららな快晴日。卒業論文ももう少しです。同じ空の下、頑張って卒業プロジェクトのレポートを書くインドネシア人の同級生から、ブリジッド・バルドーの歌がメールにて届きました。なんてザ・おフランス!なんて60年代!

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(こちらの桜?もきれいです!)

夕飯の買い物とクリーニングと理由付けて、少しだけ外出しようっと!
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by Haruka_Miki | 2010-04-20 00:00 | 五感

日曜ブランチ

嬉しい縁があって出会った彼女。今週末は、そんな彼女と嬉しい再会がありました。

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私の2008年からのパリ生活で私がこの街に慣れ親しみ、慈しむようになり、何倍も濃いものにしてくれた立役者、元ルームメートが家を訪ねてくれて、三人でブランチをしました。スカイプで話をすることもあるのですが、直接会える喜び、ブランチのはずが夕方まで何杯もエスプレッソとお茶をお代わりしながら話しました。仏語で言い淀んでも分かってくれている、そういうことが多々あって、相方が不思議がっていました。できた人間の彼女が相手のおかげでしょう。フランスでもっとも言葉が標準語と言われる地域出身の彼女のフランス語は、彼女のデリケートな性格も手伝って、それは美しく自然にも上品です。

ルームメートは国立美大の出身で、ニューヨークやモントリオールに住んでいたとても素敵な女性です。年は一回り以上上だけれど、ぶらない・ひけらかさない・強い信念を持ちけれどやらかい、大好きな友達です。同胞ばかりの寮生活の一週間目、すでにその異空間にくらくらきていたところ、小さな張り紙を見て電話をしたのが縁で、今に至ります。今はギャラリーで美術品投資の目利きとリエゾンをやりながら、週末は彼のいる田舎の家に帰るという自然体の人です。

日曜朝の会合というのが案外乙なもので、必要以上に寝坊もしないでシャワーを浴びて部屋の掃除、それぞれが気になるポイントが違うので、私は専ら整理整頓、相方は埃専門というのが常です。今日のメニューは、前菜は黒糖ピーナッツをつまみつつベトナムのネム甘酢だれ添え(これは、いつものベトナム人の食材店で入手です)、トマトと豆腐の中華風スープ、長茄子と豚の梅甘辛炒め、オイスター風味の塩焼きそばです。ここのところデトックス的な小鉢のメニューが多かったので、大皿料理をぺろりと食べるのはとても楽しく美味しかったです。

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それは美味しいケーキは、私が越した後に家がある通りに新しくできたケーキ屋だとか。私は小さい頃からチョコレート自体よりはホワイトチョコレートに目がないのですが、知ってか・知らずか、ホワイトチョコとミルクチョコ、ダークチョコレートが三重になった、それは美しいケーキをお持たせにしてくれました。最近は自己判断で一杯のコーヒーはよしとしているので、エスプレッソが進む一品でした。辛いもの・甘いものを前に、久々の会話は機知に富んでいて、ぬくもりにあふれていて、こんなに美術の話、器の話、最近のアパルトマンの様子、田舎の家の改築の話、ニューヨークへの出張の話、フランスの政治の話、と沢山の引き出しを開けたのも久々です。

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そして。素敵な本のプレゼントをもらいました。アパルトマンの隣人で、ロシア出身の六十代の女性がいました。彼女と我が家は家族同然の付き合いで、我が家のカギを持つブロンドの彼女は、よく洗濯機を使いに我が家にやってきました。私が家着で散乱した文書の中でコンピューターに向かっているところ、何度も彼女をお出迎えしたこともあります。そんなマダムは絵の額を作る職人さんなのですが、彼女が幼い頃にお父さんが描いた絵が挿絵として使われているワインのリスト帳です。

いつかこの街をはなれることがあれば、その時はルームメートと同じように私に沢山の影響を与えてくれる友に近く住まうことができるでしょうけれど、今はルームメートと同じ空の下、同じ街で住まう歓びを感じます。少しずつ増える我が家のルームメートコレクションは温かくきらきらしています。
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by Haruka_Miki | 2010-04-18 00:00 |

土蜘蛛

東京に帰っていた間に、東京能楽堂でお能を観る機会がありました。

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国が運営する藝術の器は、どこか国立ぽいのです。国立劇場、国立演芸場、新国立劇場、共通する何かがあります。その何かが、結構居心地がよかったりします。フランスだったら、これをPatrimoine!と言ってすぐさま一つの括りにするんだと思いますが、日本の国立の藝術の器は、どちらかといえば、国立とついているだけで、私的な器と共存していて。言葉で言い表せる程知識がないのですが、イギリスの王立○○とそれ以外の私営空間とはまた異なる器を、日本は提供しているように思います。いつかちゃんと整理がついたら、国立の芸術の器について、もう少しきちんとまとめたいです。

さて今回、本当に行けてよかったです。お能を観るのは三回目。あいにく、依然薪能に行ったことがありません。それにしても、学生の身分を享受して安価で見るのがもったいない舞台でした。舞台もそうですが、能楽堂を700人で席を埋めた時の雰囲気が好きです。色々な世代の方がおられます。途中休憩の時の休憩所の給仕さんのオーダーの取り方だとか、手入れされた中庭で携帯電話を手にする人たち。そういう雑踏が好きです。

「お能は難しいと思っておられる方が多いと思いますが。」というのが、お能に行く際にたいがい舞台に立つ役者さんが言われる枕詞です。さて、本当にそうなのか。実は究極的に難しい・簡単が言い表せない芸術形態なのではと思います。私はそこに、インスタレーション・アートの原型を見る思いですし、簡単な藝術・簡単でない藝術というのはひとが造った観念で、えいと取り払えばすぐさま取り払えるのかなと思って舞台を見つめていました。それを理由に、能楽堂のチケットの取りにくさといったらない。すぐいっぱいになってしまいます。えいと取り払った方々が、私の周りには沢山おられた模様。たまたま隣り合わせたアメリカ人の男性、日本人のお友達と来ていたフランス人の学生。食い入るように見ていました。

演目は土蜘蛛。大江山や羅生門同様、源頼光の妖怪退治がテーマということで。相当の迫力がありました。お囃子も味わい深いのだけれど謡がまたいいんですね。いつか歌舞伎(6月にロンドン)や蜷川シアター(こちらも5月にロンドン・バービカンで独眼竜)のように能もまた、海外で拝見したいものです。やはり橋懸りがないと演出が難しいんでしょうか。でも、野村萬斎さんも言っておられたように、世田谷のパブリックシアターでも行われているんですから、きっと。いけるはずです!ぜひ海外の友達にもあの美しさを見てもらいたい!
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by Haruka_Miki | 2010-04-12 00:00 | 芸術

とんでとんで、走って走って

早起きして掃除機をかけてからなぜか円広志の夢想花を聴いていたところ(日曜朝からどんな選曲かと思うんですが。とんでとんで以外の歌詞、結構いいんですよ!)、曜日・時間に合わない喧騒が突然外から。

そうか、今日はパリマラソンの日。家の傍を、気合い十分のランナー達が走り抜けて行きました。昨日偶然にも、ロンドンの同級生と街角でばったり会ったんですが、彼女もわざわざ走りにパリまでやってきたとか。頭が上がりません。こちとら、万歩計一万歩で恩の字なので、世界が違います。

四日連続ですこぶる快晴・すこぶる暖か。こんなときに街の外に出張組が気の毒でなりません。私は私で卒論が一向に進まず困ったもんなのですが。本当ならばこのお日様の中、おにぎり持ってピクニック、ビールも一本、いや二本、といきたいところですが、やめておきましょう。こうなるとバスティーユのマルシェに行くっきゃない。

本当はセロリと白アスパラが欲しかったんですが、マルシェの野菜といったら、旬一押しが目白押しでそれ以外があまり。その辺がらしい。なので予定変更で空豆と果物をたらふく。市場で交る、アラビア語の音が心地よいです。八百屋さんの多くは、マグレブ出身の皆様が多く、一つの素敵な小宇宙を形成しています。極めつけに、アラブの楽器を弾いているおじさんがいるし。ああ、心地よいです。

チープな小物もちょっぴり売っているのですが、モロッコ出身のおばちゃんが売っているアクセサリー、あなどれません。数個購入して、スーク的に値切ってきました。笑ってオッケー。天気がいいから、みんないい顔です。

最近、食のことばかり書いていますね。いかに自分が食に欲があるか。五月に向けて、すこぶる健康な食生活をしているから、一食ずつがとても大切に思えるのです。

食の充実の反面、専門書以外の読書がさっぱりできてませんね。あ、帰りの飛行機の中で宮部みゆきの火車を読みました。さっくり読めて面白かった!妹文庫、これからも帰国時には活用しようと思います。
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by Haruka_Miki | 2010-04-11 00:00 | 五感

食べ物の話ばかりあれこれと

日本から持ち帰った宝物級の品々にうっとりする今週ですが、気づいてみればその多くは食べ物だったりします。

高菜におじゃこに梅干しに干しエビに乾燥もずく。それから、食材で昔からお世話になっている富沢商店。こちらの雑穀もお豆さんのお菓子もなかなかなんですが、今回の大ヒットは、乾燥柚子の皮です。鶏のハムと白菜なんかをきゅっとコールスローにして散らすと美味です。海外に出ると、新しい薬味に安価で出会える代わりに、お馴染みのお薬味から縁遠くなるもので。豊かな小鉢の数々もすぐ作れてしまう助っ人たちの登場です。京都のおばんざい屋で、お揚げと高菜を炒めたものを頂いて、真似して作ったらほっぺが落ちそうです。そうそう、今回三つ葉と紫蘇の種を持ち帰りました。紫蘇は土を選ぶらしく、三つ葉はとても強いという噂。色々な個性があるんですね。初夏が蒔き時のようなので、一度やってみます。

その他、はかない賞味期限が切れてしまう前の、今だけの嬉しさも少々色添えしてくれています。相方には千枚漬けにたけのこのお漬物を。一日で消費するって、本当に漬物好きなんですね。私はといえば、小さい頃からの好物の欧州菓子クドウのバタークッキー、地元の神奈川発のお店だと思っていたら、今回銀座にお店があることを知りました。食べられたことがない方、ぜひ一度ご賞味下さい。リーフパイあたりは、ふとしたらフランスで手に入る気もするのですが、なぜかパイを食べると父と行った横浜万博(お土産にパイを買ったため)を思い出す不思議な記憶です。

そんな中のスター選手が二つ。お干菓子が大好きなので、京都に行った際にどれにしようと45分は迷った挙句、あなたの表情にやられてしまいました。

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お写真、歌舞伎座のサイトから拝借します。

七條甘味堂のえがお。今、こういうまんまる顔の女子、少ないよねぇ。京都と言えば買い求めてしまう。大徳寺納豆入りの干菓子を押さえての入選です。

そして。お持たせのお品をどうしようかあれこれ考えて、デパートに出店があまりないお店に入りました。実は東京にも出店しているのですね。寛栄堂の黒豆茶のつややかさといったら。もし小豆好きだったら、大納言清澄をぜひ。試食させて頂いて、これは美味しい!と家用お茶菓子に。貴重がって食べないと、タイムリミットがきてしまうので気をつけるべし!

これでまぁ、日本にいたころと言ったら、ラ・ドュレだメゾン・ド・ショコラだとやっているんだから、まぁ隣の芝生なんです。でもいいのだ。
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by Haruka_Miki | 2010-04-10 00:00 | Nippon

求む三味線教師

皆様、習い事ってされていますか?私にも、学校が落ち着いたら、幾つかやりたいことがあります。

一つはパンを焼けるようになること。家の近くにも地元っ子が行列するパン屋があるのだから、自分で焼く必要ないんじゃないかという考えもあるんですが、日本のロールパンやあんぱん、食べたくなって家で作れたら素敵ではないですか。というわけで、日本で昔お世話になっていた、ベター・ホーム出版の、ホームベーカリーがいらないパンの作り方の本を入手したのでいつかこねこねしたいと思います。

と乙女なやりたいことはさておき、本気でやりたいこと、習いたいこと、それは何を隠そうお三味線です。あの独特な音色、ぶらない美しさ。両親が、何か記念になるものを買ってあげる、言ってみなさいと言うので、東京を発つ前に、すかさず三味線!と言い残してきたのですが、予想にしない欲しいもの、に家族は唖然。そんなの買っても先生もいないでしょうか!と言われそりゃそうだ。

そう言われると募る三味線への一方的な気持ち。寄席の合間に流れる寄席囃子。それから、神楽坂に物件探しをしていた時に、最初に見た物件が、芸子マダムのお宅で、お部屋拝見中に、それは乙な長唄三味線の音がしていました。ピアノはここ10年は触れていないし、ウッドベースも部室で楽器を借りて一曲弾いたきり。もう少し小さくて持ち運べて、情緒があって、できれば日本的な音色の楽器をと。津軽三味線も三線もいいけれど、できればここは長唄三味線に挑戦したいのです。

そういえば、イスタンブールに行った時も、三味線によく似たトルコの弦楽器・サズの虜になってしまった記憶が。あの時ももう少しでサズとサズの教本を買おうとしてやめたっけ。前世で三味線にまつわる場所に住んでいたんでしょうかね。

と新しいことに飛びつかず、ここは大人しく、フランスでも割合と普及している茶道を再開するところから始めてみてもいいのかもしれません。
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by Haruka_Miki | 2010-04-09 03:55 | エチュード

春、家族と

ご無沙汰しています。最近ブログが滞っていますが、いかがお過ごしですか。私はといえば、東京に3週間程戻っていました。家族関連の諸々があったため、会いたかった友達皆さんにそのことを伝えたり・会うことが叶わなかったので、年末に会えなかった友人を中心に2008年以来の再会を果たした方もいました。

ミッションの一つである色々が済み、心穏やかに、東京滞在をしました。海外に出てしまってから1年と7カ月、私以外の家族は今日本にいるのですが、ゆっくりと家族と過ごす春の数週間はとても愉しいものでした。食べ物に、木々や花の美しさに、今年の春はなかなか春めかないということですが、やはり日本らしさをそこに帰る度に感じます。お能に行く機会があり、改めて能楽堂の美しさを感じたり、異なる世代の方に抱かれる安心を感じると、最近自分の価値観というのが、かたくななほどに存在するのだと再確認しました。今でも多少そうだと思うのですが、粋がって反骨精神と取り違え、青き理由なき反発を抱える気持ちは少なくなってきていることを感じました。

この1年と7カ月で何が変わったのか。それはその青き理由なき反発の薄れにもあるのかもしれません。また、自身の「がむしゃらな女」という方向性について、フランスという国に腰を落ち着かすことで無意識にもより自然な方向に捉えるようになったのかもしれません。いずれにせよ、自分が真に心地がいいものは何だろうかに、より正直に生きる、そういう所作をこの地は教えてくれていることは間違いなさそうです。そうして帰る東京という街の新たな居心地良さ、それは一度外に出なければ気付かなかった、少なくともいつも走り回る私にはわからなかったものなんだと思われます。

東京を発つ前の最後の週末には、東京御苑に、家族とお弁当を持ってお花見に行きました。父は、ここ最近の私に関わる大きな変化にめまぐるしくも、静かに見守ってくれていることを改めて感じました。娘にとって、母というのは日常のあれこれを報告し合う相手ですが、父というのはいつもそこにある程度の距離感を持ち、しかしいつも、いつも、心配をかけている相手だということを今もって感じました。

嫁にいくのが最後、という時代ではないことは両親にとって、またあちらのご両親にとっては当たり前の時代であり、当人同士もその認識なのですが、一番感傷的なのは、実は妹であることが今回分かり、とても興味深かったのでした。何も変わらないよ、という私に、変わらないけど、この家族四人とはまたちょっと変わるよ、と柄でもないことを言う彼女は、実は家族一のおセンチなのかもしれません。一言、二言多い私と違い、一言も二言も言葉が少ない妹の気持ちが、そういう時にはいたく伝わってくるのです。

新たな年になりましたが、とにもかくにも大学院の論文を仕上げること、レポートを終えること、試験でできるかぎりがんばることが当面の課題となりそうです。一日一日を大切に、ありがたんで楽しんでいければと思います。
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by Haruka_Miki | 2010-04-07 00:00 |