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パリ発 五感の穴

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フランス

沢山の物語を紡いでくれた土地である。生まれ育った国ではないけれど、ここ10年ほど私を魅了する国である。住んでいる期間は3年ほどだけれど、人々の動き方、コミュニケーションの仕方、仕組みで多くのところが共感できる土地である。

その共和国という政治システム、負担も多いけれどとてもよくできた・共感をするところも多い社会システム、個人主義だけれど情がある人々。贅沢を言うならば、大型日本のスーパーと、地下鉄に通じるエレベーターがあれば、この街にずっと住みたいと思うほどしっくりくるのだ。

フランス。

ここで勉強することが夢であった。それは、一つに日本での幼少時代の教育があり、そのあと渡った新大陸の経験があるのかもしれない。ヨーロッパ大陸に、中でもぜひともフランスに渡ってみたいと思った。

今この国は―おそらく世界中のどの国もある一定の範囲でそうであるように―揺れている。移民大国フランス。その様相は変わろうとしている。出生地主義の時代は現大統領になって終わり、この夏には、非EU出身の学生が滞在の身分変更をすることさえ難しくなった。ふつうの大学はおろか、その国のトップに位置するグランゼコールの学生さえ、5月31日に出たお達しを理由に、滞在許可が下りなくなった。夏休みの間に誰が予期しただろうか。2012年の大統領選を睨んでのお達しとのこと。

共和国的ではない、実にフランス的ではないと、学生は途方に暮れ、パリ政治学院も、HECも、Polytechniqueも、グランゼコール全体が猛烈に怒っている。

そして、このひどく冷徹かつ共和国らしからぬお達しに、今学校が、学生が一丸となり一緒になって内閣に直訴し始めた。当然、グランゼコールと政界・経済界とのつながりは深い。

渡仏したての時に新聞で読んだ、パリシンドロームなんていう言葉があまりにも懐かしく、昔のことほどに、フランスは甘くもないし、思っている以上に人間臭く、プロアクティヴなアクションが求められる。シンドロームに陥っている時間は、ない。

いればいるほど、フランスに染まるのは、元来持ち合わせた素質か、経験がそうさせたのかは、分かりえない。
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by Haruka_Miki | 2011-10-21 00:00 | 経済的営み